《1293》緩和ケアの実際 お話しします☝️ cover art

《1293》緩和ケアの実際 お話しします☝️

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【本日のご質問】1276回目の放送(7月3日木曜日)の、日本老年医学会が声明を出した「全ての人が終末期に最善の緩和ケアを」ということですが、特定の病気や手術などがなくて、普通に老衰で寿命がきた時、どのような緩和ケアになるのですか?緩和ケア病院は、がんだけと先生は仰ってましたが。夫婦ともに高齢でどうやって在宅療養するのか、どんな感じなのか、現場を見ていてさまざまな状況があると思いますが、教えていただけますか?😊◆参考放送《1276》透析医学会講演、フェンタニル、老年医学会『立場表明』ほかhttps://spotifycreators-web.app.link/e/fny4RjFFdVb《1280》日本老年医学会が立場表明2025‼️https://spotifycreators-web.app.link/e/LQDYWgFFdVbこの放送では皆さまからのご質問・リクエストを大募集しています!こちらのフォームから是非!(匿名でも可能です) https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSdsl7FHjYSSkTwuqtykiCSGVcsFaMFncPHdipuFQRo8C_MFZA/viewform?usp=dialog面白かった・勉強になった方は「いいね❤」」を、感想・コメントは#心身健康ラジオをつけてX、Threads、インスタStoriesなどでお寄せください!#医療 #健康  #スタエフ医療部《AI要約》誤字はご容赦!以下に、動画の内容を箇条書きで要約します。### **テーマ:緩和ケア、特に老衰や高齢者の在宅療養について**リスナーからの「老衰で寿命が来た場合の緩和ケアはどのようなものか」「高齢夫婦の在宅療養は可能か」といった質問に、内科医たけお氏が回答しています。#### **1. 緩和ケアに対する誤解と本質*** **特別な医療ではない**:緩和ケアは、がん患者や終末期だけの特別な医療ではなく、病気や状態にかかわらず、身体的・精神的な「つらさ」を和らげるための「医療の基本」である。* **早期からの開始が重要**:がん治療が終わってから始めるものではなく、病気の診断時から治療と並行して行われるべきケアである(診断時からの緩和ケア)。* **「緩和ケア」という言葉を使わないケア**:頭痛で鎮痛薬を飲むように、日常の診療でつらい症状を和らげる行為も広い意味での緩和ケア。多くの医療現場では、あえて「緩和ケア」という言葉を使わずに、自然な形でケアが提供されている。#### **2. 緩和ケアの2つのレベル(2階建てモデル)*** **1階:基本的緩和ケア** * すべての医療者が提供するべき基本的なケア。痛み止めや吐き気止めの処方、不安を聞くことなどが含まれる。 * がん診療に携わる医師は、このための研修(PEACE研修)を受けることが義務付けられている。* **2階:専門的緩和ケア** * 基本的緩和ケアで対応が難しい複雑な問題を扱う。 * 緩和ケアチーム、緩和ケア外来、緩和ケア病棟、精神腫瘍科(サイコオンコロジー)などが担当する。#### **3. 老衰と緩和ケア*** **老衰も緩和ケアの対象**:老衰であっても、つらい症状(痛み、息苦しさ、不眠など)があれば、当然緩和ケアの対象となる。* **病の軌跡(Illness Trajectory)**:病気によって終末期に至る経過は大きく異なる。 * **がん**:亡くなる直前まで日常生活動作(ADL)が保たれ、比較的経過が予測しやすい。 * **老衰や慢性疾患(心不全など)**:経過の予測が非常に難しく、数ヶ月にわたって寝たきり状態が続くこともある。その時々の状態に応じた対応が必要になる。#### **4. 高齢者の在宅療養について*** **多くのケースで可能**:高齢の夫婦や独居の方でも、在宅で療養しているケースは非常に多い。* **社会資源の活用**:訪問診療や訪問看護、介護サービスなどをうまく利用することで、在宅での生活を支える体制が整ってきている。* **認知機能が鍵**:認知機能がしっかりしていれば、一人暮らしでも在宅で過ごせる可能性は十分にある。* **「人生会議」の重要性**:最も大切なのは、本人が「どのように過ごしたいか」。元気なうちから家族や医療者と話し合っておくこと(アドバンス・ケア・プランニング)が、希望に沿った療養生活につながる。
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